
🏍 ZX-10R(ZX1002L/M/N・2021年式)
2021年式のZX-10Rは、型式ZX1002L/M/Nとしてカワサキがリリースしたフルモデルチェンジ車。空力性能を重視した新型ウイングレット付きカウルを採用し、より高次元の操縦安定性を実現しています。
また、クイックシフター(双方向)・IMU連動電子制御・ライディングモードなどが標準装備され、サーキットからワインディングまで幅広く対応。KRT(カワサキレーシングチーム)の技術が色濃く反映された、まさに“戦うための市販車”です。
メーカー | カワサキ |
車種名 | ZX-10R |
型式 | ZX1002L,M,N |
年式 | 2021 |
オイル交換関係 | |
オイルフィルター | 17Nm |
オイルドレンボルト | 29Nm |
フロント周辺 | |
アクスルシャフト | 130Nm |
アクスルピンチボルト | 20Nm |
キャリパー固定ボルト | 35Nm |
ブレーキディスク固定ボルト | 28Nm |
ブレーキホースオイルボルト | 25Nm |
ステムナット | 80Nm |
トップブリッジピンチボルト | 20Nm |
ロアーステムピンチボルト | 23Nm |
ハンドルピンチボルト | 25Nm |
リア周辺 | |
アクスルシャフト | 130Nm |
キャリパー固定ボルト | 27Nm |
パッドピン | 17Nm |
ブレーキディスク固定ボルト | 28Nm |
ブレーキホースオイルボルト | 25Nm |
リアサスリンクプレート | 35Nm |
スプロケット | |
ドライブスプロケット | 147Nm |
ドリブンスプロケット | 60Nm |
🔧 トルク表の使い方と整備時の注意点
このページに掲載されたトルク値は、メーカー公式マニュアルをもとに正確に整理されています。
電子制御と高性能な足回りを持つこのモデルでは、トルク管理の精度が特に重要になります。
- 締めすぎ → サス設定崩壊、センサーフォルト、ABS誤作動
- 緩すぎ → ボルトの脱落、異音、ハンドリング不安定
→ 必ずトルクレンチを使用し、規定値通りに締め付けましょう。
🛠 特に注意すべき整備ポイント
サスペンション周り(BFFフォーク、リアBFRC Liteショック)
このモデルはショーワ製バランスフリーサスペンション(BFF/BFRC Lite)を採用しており、アクスルナットやピンチボルトの締め付けバランスが走行性能に直結します。
左右均等に締めること、段階的にトルクをかけることがポイントです。
チェーン・スプロケット
高出力を受け止める駆動系は、定期的な点検と正確な締め付けが不可欠です。
リアアクスルナット(推奨トルク:約108Nm)やスプロケットボルトは、緩みが命取りになることもあります。
👶 DIYでもできるメンテナンスポイント
- エンジンオイル交換
カウル脱着がやや手間ですが、アクセス性は良好。ドレンボルトの締め付けトルクは34Nmが基準です。専用のフィルターレンチがあると安心。 - チェーン清掃・張り調整
張りすぎるとスイングアーム・ホイールベアリングに負荷、緩すぎるとスプロケット脱落リスク。
たるみの目安は25〜35mm程度。 調整後は必ずリアアクスルの再締め付けを。