NSR250R MC16 1986 締め付けトルク

🏍 NSR250R(MC16・1986年式)について

NSR250R(MC16)は、ホンダが1986年にリリースした2ストローク・レーサーレプリカの記念すべき初代モデルです。前身のMVX250Fの技術を引き継ぎつつも、完全新設計の90度V型2気筒エンジンとアルミツインチューブフレームを搭載。乾燥重量はわずか132kgと軽量で、当時の市販車最速クラスとして注目を集めました。

また、RCバルブ(可変排気バルブ)機構を採用し、低速トルクと高回転域の伸びを両立。外観もレーシングマシンRS250Rを彷彿とさせ、サーキットでも峠でも扱いやすい完成度の高いマシンでした。

メーカーホンダ
車種名NSR250R
型式MC16
年式1986
オイル交換関係
エンジン関係
シリンダーヘッドナット12Nm
シリンダーナット23Nm
クラッチロックナット54Nm
フライホイールボルト78Nm
オイルドレンボルト29Nm
RCバルブシャフトナット8Nm
フロント周辺
アクスルシャフト54Nm
アクスルピンチボルト15Nm
キャリパー固定ボルト24Nm
パッドピン15Nm
ブレーキディスク固定ボルト14Nm
ブレーキホースオイルボルト25Nm
ステムナット88Nm
トップブリッジピンチボルト9Nm
ロアーステムピンチボルト44Nm
ハンドルピンチボルト24Nm
フォークセンターボルト15Nm
リア周辺
アクスルシャフト78Nm
キャリパー固定ボルト20Nm
パッドピン15Nm
ブレーキディスク固定ボルト24Nm
ブレーキホースオイルボルト25Nm
リアサス固定ボルト 上部59Nm
リアサスリンクプレート60Nm
スプロケット
ドライブスプロケット12Nm
ドリブンスプロケット28Nm

🔧 トルク表の使い方と整備時の注意点

このページに掲載されているトルク一覧は、ホンダ純正サービスマニュアルに準拠した正確な情報です。2ストバイクはパーツの振動や熱による緩みが起こりやすく、トルク管理の正確さが非常に重要です。

✅ 例:

  • 締めすぎ → エンジンカバー・シリンダー割れ、ネジ切れ
  • 緩すぎ → 排気漏れ、キャブ脱落、リアアクスルのズレ

🔧 必ずトルクレンチを使い、定められた数値通りに締め付けを行いましょう。


🛠 整備時に特に気をつけたいポイント

🪛 シリンダーヘッド/排気バルブ周辺

MC16のRCバルブ機構は繊細で、過剰トルクによる歪みや固着がトラブルの原因になります。
定期的にカーボン清掃と、規定トルクでの再組み付けが推奨されます。

🛞 前後アクスル・スイングアームピボット

車体の軽さゆえ、トルクミスが挙動の変化として即座に表れやすいのが特徴。
走行後に緩みがないか、しっかりと再点検しましょう。


👶 DIYメンテにおすすめの作業

  • スパークプラグの交換
     工具があれば比較的簡単。プラグの締めすぎは破損の原因になるため、12〜15Nm程度の軽トルク管理がポイント。
  • チェーン張りの調整と清掃
     2スト特有のアクセルON/OFFの衝撃が強く、張りが緩すぎるとスプロケットの偏摩耗につながります。適切なたるみは25〜30mmが目安。